16話の『らき☆すた』のパロディはアリだろ

いやー、俺ってば『らき☆すた』を観てても「面白いっちゃ面白いけど、なんか退屈だな」とか思っちゃったり、ここ三週間続いていた白石稔の実写EDを観て「今年のワーストアニメは『らき☆すた』に決まり」とか思ったりしてたわけですよ。
でもね、今週の『らき☆すた』は違った。
勿論、コスプレ喫茶での『涼宮ハルヒの憂鬱』のパロディのことなんだけどね。最初は「あからさま過ぎだろ」と思ったんだけど、問題はハレ晴レユカイを踊るとこ。
この場面って単にハルヒEDのパロディなだけかと思いきや、「ライブアライブ」におけるENOZの学祭ライブのパロディにもなってるんだよな。
ステージ終了後に息を切らせながらも満足気にしているこなたと、それを感慨深そうに見つめるかがみを見てたらね、こう、思わず泣きそうになっちゃったよ。前回のハルヒのイベントライブの様子も思い出すと余計に来る。かがみの反応がまるっきりキョンなのが可笑しい。
話の方も、ハルヒ役であるこなたのバイトの友達を見せたかと思えば、キョン役のかがみの友達もきちんと見せたりと抜け目のない構成。
俺にとっちゃ今まで、泉こなたなんて「泉こなたという名前のオタクの代弁者」でしかなかったし、柊かがみも「柊かがみという名前のオタクに付き合う一般人の代弁者」でしかなかった。それが、今週の『らき☆すた』では泉こなた泉こなただし、柊かがみ柊かがみだった。(←言ってる意味わかんないかもしれんが)
正直、アニメのパロディ作品でここまで秀逸なものは今までそうはなかったんじゃないか?新房なんかとは全く違う次元のパロディだよ、これ。あからさまなパロディと認識させておきながら別作品を物語にきちんと取り込める作家なんて今のアニメ界にゃそうはいねーぞ。いや、いるかもしれんが。


ちょっと悲しいのが、今までの白石稔EDのせいで、今回のパロディがハルヒの宣伝と思えてしまうということ。実際、宣伝も兼ねてるんだろうけど。