今年度のベストとか

やっぱりオタクとして年の終わりは形だけでもこーいうことをやらなきゃならんと思うので、今年のアニメで良かったもの、悪かったものを個人的な主観で挙げつらね、テキトーにコメントをしておきたい。
対象となる作品は06年度内に放送終了したもの。


ベスト作品
1.地獄少女
2.桜蘭高校ホスト部
3.かりん
4.アニマル横町
5.しにがみのバラッド。
6.かしまし〜ガール・ミーツ・ガール〜
7.スクールランブル二学期涼宮ハルヒの憂鬱
9.ブラック・ラグーン一期
10.ひぐらしのなく頃に
次点.いぬかみっ!


地獄少女』は不動の1位。「人間が一線を踏み越えてしまう瞬間」を『必殺シリーズ』+ホラーテイストで描いた傑作。依頼者にとんでもない代償があることが後味の悪さを生み出していて、それが逆に心地よい。能登麻美子閻魔あいは彼女のキャリアの中で最高のハマリ役。
桜蘭高校ホスト部』は個人的というより、客観的に見ても完成度が高くて不満の出しようがない。宝積寺れんげが強力モーターで出てくるだけで笑える。
『かりん』は吸血鬼の異端児である増血鬼と人間との恋を描いたラブコメ。いわゆる『ロミオとジュリエット』。細かい点でツッコミたいこともあるのは確か。だが愛と憎を内包する人の、『愛』の可能性を吸血鬼の能力を使って表現したことに感動させられた。かりん役の矢作紗友里はこの作品でデビューとは思えないほど芸達者。
アニマル横町』は『ぱにぽにだっしゅ!』が好きなら間違いなくハマる。夕方6時に放送する内容じゃないだろう。イヨちゃん最高!
しにがみのバラッド。』に関しては2話、3話、5話の出来だけでこの順位に入れた。テーマは「死」ではなく「生きる」こと。好き嫌いが分かれると思うし、しっかり観てないと何が言いたいのかよくわからないかも知れない。死神のモモは泣く必要はないと思う。
あのね商法」として悪名高い『かしまし』だけど、俺は好きだよ。一応DVDで最終回を観たぜ。水を使った演出が面白い。特に「少女三角形」は秀逸。
スクールランブル』と『涼宮ハルヒの憂鬱』は同順位だけど、『ハルヒ』は時系列シャッフルがなかったら上にしていたと思うし、『朝比奈ミクルの冒険』がなかったら2つぐらい順位を上げてたと思う。あの自主制作映画を観たときにゃ、本気で時間を無駄にしたと思った。あれをやっていいのはAパートまでだろう。
ブラックラグーン』は二期の双子編までは最高だったけど、それ以降がアレなので一期だけにした。
実は『ひぐらしのなく頃に』は、暇潰し編以降は録画したけど観る気がしなかった。どうも、ただ不条理に殺されていくだけで、謎とストレスだけが溜まっていったもので。それで重い腰を上げて最近になって目明し編以降を観たわけだが、「これがこのアニメに求めていたものだ!」って感じで興奮しまくり。目明し編より以前に足りなかったのは登場人物の感情だった。園崎詩音が愛と憎しみを原動力に壊れていく姿はとても美しい。雪野五月の暴走が凄まじい。田村ゆかりもこーいう役をやるためにいるんだって感じ。序盤ではこの作品のコンセプトは「雛見沢のタブーを明かしていく」もんだと思ってたけど、なんと「仲間への信頼」を描いていたものだった。ただ、内容が内容なので「仲間を信じる素晴らしさ」よりも「仲間を信じないととんでもない目に遭いますよ」って感じだよな。ゲームと違ってアニメでは視聴者はどうしても第三者的な立場で、神の視点で物語を読み取ろうとしてしまうのが欠点か。
次点には『N・H・Kにようこそ!』や『くじびきアンバランス』を入れようか迷ったが、『いぬかみっ!』ほどの突き抜ける何かがなかったからやめておいた。どちらもちょっと真面目すぎると思う。特に『くじびきアンバランス』は戦いの果てに死者を出したのは作品の世界観に合わない。こういう作品では夜の闇に消えて行くのが正しいと選択だと思う。


ワースト作品
1.BLOOD+
2.よみがえる空-RESCUE WINGS-


NO.1は手の施しようがないほどクソ。作品の方向性がまったく見えてこない。脚本・演出ともに最悪。ベトナム編で小夜の暴走を描かなかった時点で既に、俺の中ではワースト候補に挙がっていた。あそこは化物を次々とぶっ殺して、そのままの勢いで仲間に襲いかかるところで画面が暗転って展開だろ。
よみがえる空』は最終回のある一点さえなかったらベスト候補に挙がってただろう。なんでもマスコミのせいで自衛隊があまり良い印象をもたれていないから、彼らの活躍を描いて見直してもらいたいという理由で作られたって聞いたが、そりゃ本気か?
そーいう意志のもとで作っておきながら、マスコミの人間はゲスだ!みたいなことをやるわけ?本末転倒だろ。
遭難者の家族が集まる現地の警察署で撮影をするカメラマンが

「いい画撮ってよ」
「まかせてくださいよ。雪がすげえいい感じだ。」

って言わせるのは職業差別にほかならないと思う。確かにそーいうこと言っちゃう人もいるんだろうけど、こういう作品なら遺族の気持ちに心を傷めながらも、事件・事故を伝える報道のプロとして描くべきだろう。1人の人間を悪として描くならまだしも、特定の職業に悪い印象を持たせてそれをそのままほったらかすのは反則だろ。