がくえんゆーとぴあ まなびストレート! 第4話「プロモでGO!」

傑作!


子供時代の芽生の間違いは、悪態をついたクラスメートを追いかけなかったこと。クラスメートの間違いは、悪態をついてそのまま離れてしまったこと。どちらも自分の主張を言っただけで終わってしまったこと。子供なんてそんなもんなんだけどね。
だが、学美たちは違った。彼女たちはハッキリと自己主張する一方で、相手の主張を聞き受け入れる意識を持っていた。違ったのはたったそれだけ。そしてそれこそが、芽生の望んでいた「みんなで何かする」ということ。自分の意見が否定されることは辛いかもしれない。だけど、相手の意見を全く受け入れなくてもいいというわけではない。
世の中には大人になっても自分と反対の意見を受け入れることが出来ない輩が多い。
以前、某巨大掲示板にてこんな書き込みがあった。
とある映画についての感想で「最初は面白いと思ったけど、色々と他人の感想を見たらそうではないような気がしてきた」という書き込みに対して「他人の意見に流されて当初の自分の感想を捻じ曲げるのは恥ずかしい」というレス。
これってどうなんだろうね。そりゃ、どんな人にも譲れないものってもんがあるけれども、だったら何のために人の意見を聞くのであろうか。自分と同じ意見には「この人はわかってる」、違う意見には「コイツわかってねー」と言うためだけなのか。違う意見を否定・論破することだけを目的にして何の利益があるんだろう?
学習とは一体何だ?


下らないことはこれぐらいにして、と。
今回は「部屋」「扉」の使い方が巧かった。
アバンで、芽生が取り残された教室に扉を開けて入ってくるむつき。中盤で、一人で落ち込んでいる芽生の部屋に合鍵を使って入ってくるむつき。生徒会室をカメラで覗く芽生。
そして最後には自分の手で体育館の扉を開き、暗い道を迷わず突き進む芽生!
誰かの心の部屋に入っていくのは傷つくかもしれない。恐いかもしれない。だけど、そこで自分の部屋に一人で閉じこもってても何も始まらない。
芽生がやっていたゲームの「DEAD END」。これは「行き止まり」であって「BAD END」ではない。進み方を変えればまだまだやり直せるという重要な伏線でありメッセージである。
一歩を踏み出してみれば、光を隠すだけだった暗黒の飛行機雲も、いつかは真っ白で色鮮やかな飛行機雲になるはずだから。