『ネギま!?』のストーリーは進んでいるか?

#14の全員パクティオー以降「話が進んでない」ってよく言われてると思うんだけど、本当にそうだろうか。
まず、いつも忘れた頃にやって来る「闇」だけど、これは一体何なのか、何故出てくるのか。
この「闇」は恐らくネギの「心の闇」ってベタなオチになると思う。「闇」が具現化してしまう原因そのものは他にあるだろうけど。主人公のネギはクラスメートと違って、明らかに悩みを抱えている。と言うより、クラスメートがネギより異常なほど楽観的っつーか、特に精神的に困ってる様子がないよね。で、ネギの悩みは恐らく、魔法使いとしての使命感やら教師としての責任及び立場の違いとかから来る、人間関係についてのこと。


そして今、ネギ達がいる幻想空間からの脱出方法。
これはもう、ネギが「心の闇」を払拭するしかないと思われる。「心の闇」を払拭するってことは、ネギとクラスメートとの関係を改善しないといけないわけだが#15以降、やたらとクラスメートとの交流を描き日常を強調しているのは、交流によってネギが人間関係について色々と学んでいくことを見せるため。#15では「僕のせいでこんなことに…」と落ち込むネギを明日菜が慰めたり、#16では明日菜といいんちょの関係を見せ、今週の#19に至ってはネカネからクラスメートとの接し方を教えてもらっている。


非日常的な世界にいながら日常的なことばっかりやっているから気づきにくいかも知れないけど、ネギの内面は確実に変化してきてるし、それを示すかのようにモノクロだったOPが今ではちゃんとした色がついている。その内面的成長が幻想空間脱出のカギとなることは間違いないだろう。(とか自信たっぷりに言っておきながら、この予想がはずれたら恥ずかしすぎる。)
それに今の世界にやって来てから、エヴァンジェリンとタカミチが「闇」に対して対処をしなくなっているんだよな。#17で茶々丸が「闇」を感知しておきながらエヴァンジェリン達は何の行動もとっていない。黒薔薇男爵の正体がネカネだと知っていたし、この空間からの脱出方法にネギの精神的な成長が関わっていることに気づいているのではないか?だから自分達が「闇」に対して何をしても無意味だとわかっていて、特に行動をしないのではないか?
契約発動した生徒がどんなに活躍しようとも、黒薔薇男爵が助けてくれようとも最後にはネギが「闇」を消すというのは非常に暗示的である。それでいて#17では、ネギを起こさないようにネカネが「闇」を消したのはどういった理由があったのか。
意外なほどに『ネギま!?』は考察する余地がある作品だと思う。


そういうわけで、俺は「『ネギま!?』のストーリーは進んでいるよ」派なわけである。
しかし、最近のネギ君は「テモラなんちゃら」とかいう呪文しか唱えなくてちょっとつまんないよな。EDのじゃんけんがグーだけなのもちょっと虚しい。