『ネギま!?』って本当に終わったんだね

ネギま!?』が終わってもう1ヶ月も経つのか。『ぱにぽにだっしゅ!』の時もそうだったけど、25話でクライマックスを終えて最終回で日常的な風景を描かれると*1、「本当にこれで最後なのか?」ってちょっと寂しくなっちゃうんだよなぁ。1期と違って「もう続編は作られないんじゃないか」と思ってしまうのは、ある意味本当に終わってるかもな。
終わってから今まで1期との比較をしたり、どこが良かったか悪かったかとかを考えてきて、その考えが大体まとまったので書き留めておく。(考えがまとまっても文章がまとまらないまま書くのが俺の悪い癖なんだが)


まー、最大の戦犯は金巻兼一だろう。高山カツヒコが脚本やってる回と比べると明らかに話がわかりづらい。面白い、面白くない以前の問題だろうこれは*2。で、本人は意図的にそんなふうにしてるっぽいのが余計に問題。1期よりわかりづらいことになるとは思わなかったぜ、マジで。#18とかもう…裏目読みの訓練でもさせる気かよ。#13〜14がメジャーな商業作品として許容される範囲内か。
ぱにぽにだっしゅ!』は話の内容に興味なくても、ただキャラクターが喋って騒いでいるだけで楽しいと感じさせるパワーがあったが『ネギま!?』にはそれが足りなかったのも事実。しかも微妙に真面目なことをやっていそうな雰囲気のおかげで大なり小なり違和感もある。
期待されてたアクションも単調で、どんな呪文が出てくるのだろうとワクワクしていたのに、相手をするのは「闇」が大半で「テ・ルマ・アモリスタ」ばっかり唱えてるのはガッカリ。呪文を考えるのがめんどくさかったとかじゃねーだろうな?


話の内容を1期と比べてみると、アプローチの仕方が違うだけで伝えたいことは同じなんだよな。
ただ、明日菜の立場が1期とは大きく違って「新たな光」というだけの存在。1期では「新たな光」だけでなく、ネギの鏡像でもあった。『ネギま!?』では、その鏡像としての役割をアーニャに持たせたので物語が3−Aの外側に行き過ぎちゃった気がする。個々のエピソードは好きだけど全体的に見れば、この物語の構造はいびつだと思う。
あと、最終回を観てて何か納得いかなかったんだけど、友達だからと言ってちょっと無神経に他人の悩みに首を突っ込みすぎ。友達ってのは何でも相談できる人のことかも知れんが、人には自分独りでやり遂げなければならないことってモンがあるんじゃないのか?それにアーニャがステイ先の人と打ち解けるシーンが絶対に必要だろ。あれじゃまるで、アーニャの勇気がなかったんじゃなくて、ステイ先の人が悪いかのよう。そりゃ少なからずステイ先の人にも非はあろうよ。だけど、あの終わり方は「仲良くなれない人がいたら、他の人と仲良くなろう」って感じで嫌だなー。


話の内容も散々批判された『ネギま!?』だけど、賛否両論だったのがキャラの改変。
ザジと龍宮のコンビあたりは比較的受け入れられた方だろうけど、メインヒロインである明日菜はあまりにも馬鹿すぎる。チュパカブラに熱中する理由を探したけど結局俺は見つけることができなかった。もしかするとチュパカブラはネギのメタファーみたいなもんだったりするのか?
ネカネも馬鹿っぽいのはわざと明日菜に似せてるんだと思う。こっちは沢城みゆきの声のせいもあるのかもしれないがキュートだよな。
のどかは変にはっちゃけてる感じが可愛らしい。個人的には原作より好き。
エヴァンジェリンはラーメン好きという設定が新たについたぐらいで、基本的に原作と同じような性格してたけど『ネギま!?』というある種異常な世界では、例え同じような性格してても原作とは違う魅力がある。
刹那と裕奈あたりは改変云々以上に中の人の暴走具合が凄すぎる。特に小林ゆうは「どこまで行くんだこの人…」と色んな意味で感心したよ。


正直、欠点の多さではあの1期よりも上だと思うけど、俺はこの作品を愛しているよ。もしかしたら原作に対する愛情よりも大きいかもしれない。駄目だからこそ好きになっちゃうみたいな?問題児ってのは可愛いもんだろう?

*1:魔法を使って父親探しという点ではある意味、非日常かもしれないけど

*2:話がわかりづらい=面白くないってことでもあるが