釘宮理恵の役を奪ったのは藤村歩ではなく広橋涼

新・アニメ・批評(K・ワークス)さんの釘宮理恵殺人事件:『狂乱家族日記』からの報告の記事について。
K・ワークスさんは「本来なら釘宮理恵がやってもいいような(やるであろう)役を藤村歩が見事に演じきってしまった。藤村歩の演技を語るなら釘宮理恵についても言及しなければならないのに、何故誰も言及しないのだ?」というようなことを書かれていて、興味深く読ませていただきました。


んー、でも俺が思うに誰も釘宮理恵に触れないのは、藤村歩の演技(声)が(何かのキャラクターを想起させることはあっても)釘宮理恵のそれとは違うと感じてるからじゃないのかな、と。素人の自分からすれば声優の演技なんて詳しくは語れないので直感的な部分に頼ることになるけど、第一話を鑑賞中に俺は一度も釘宮理恵のことについて思い起こすことはなかった。
その代わりと言ってはなんだけど、広橋涼が演じている乱崎雹霞(←茄子みたいな頭したやつ)の役を釘宮理恵がやっていたら…なんてことは考えた。K・ワークスさんが言う、『鋼の錬金術師』のアルのような透明感のある美しい声で演じていたらどうなっていたのかなぁと。あ、別に広橋さんが悪いってわけじゃないよ。本気でハマってると思う。


面白いのがこの乱崎雹霞というキャラクターで、こいつは黒い体で剣を持ち凄まじい戦闘能力を持つ生物兵器なんだけど、世間の一般常識を知らない(というか感情というものをよく理解できない?)世話の焼けるカワイイ子どもである。この設定を見ると『灼眼のシャナ』のシャナ(声:釘宮理恵)を思い出すのは俺だけだろうか。シャナは黒いマントを身にまとい刀を振るって派手に戦うけど、戦場から離れると感情と向き合うのが下手で常識からズレた行動で周囲を困らす女の子だったりする。それにシャナは便宜上の理由から平井ゆかりという名前で活動していて、乱崎雹霞に関しても本名は別にあるという類似設定も注目すべきだろう。*1鋼の錬金術師』時の釘宮理恵の声及び『灼眼のシャナ』のシャナの設定を考えると、俺には雹霞の方がK・ワークスさんの言ってる「ピンクの髪の女の子」よりも(偶然ではあるが)よっぽど「パロディ」に見えてしまうのだけども。
尚、乱崎雹霞はアニメ『バンブーブレード』で広橋涼が演じた川添珠姫のキャラクターのパロディにもなっているように思える。防具に身を包んだ姿は雹霞を連想させるし、竹刀をもった珠姫は圧倒的な強さを見せつけるも、それ以外ではこれまたちょっと常識からズレてて感情の起伏が少ないけど非常に可愛らしい女の子。そして雹霞はTVを見ることが趣味で、珠姫はアニメが大好きでTVをよく見る。恐らく、作り手は『バンブーブレード』を意識してキャスティングしたであろうと俺は考える。


と、まぁ、まるで釘宮理恵が『狂乱家族日記』から除外されたみたいなことを書いちゃったけど、実際はそんなことはなかっただろうし、彼女の少年ボイスは『隠の王』で聴けるし、これからもツンデレ以外の役もどんどんやるだろう。


追記
さっき第二話を観たが、どうやら雹霞は本当に川添珠姫のキャラを意識してるっぽいな。原作はどうなのか知らないけど。

*1:と言っても『狂乱家族日記』のキャラクターはみんなそうだけど。