涼宮ハルヒシリーズをどの順番で読めばいいのかちょっと迷った

今さらながら小説の『涼宮ハルヒの憂鬱』を読んだ。こんなこと言っちゃ悪いが思ってたよりスゲー面白かった。褒めてるけど読む直前までつまんなそうだなと思ってたのである。
「アニメを毎週観てるくせに何言ってんだ」って感じだが、アニメの憂鬱IとII、朝比奈みくるの冒険が俺にとっては退屈すぎた。朝比奈みくるの冒険はともかくとして、憂鬱のIとIIは何でみんなが盛り上がってるのか理解できなかったほどだ。
俺が読解力に乏しかったせいなのかもしれないが、アニメを見てる限りでは「何故キョンハルヒと行動を共にできるのか」が分からなかった。髪型の変化に気づいた唯一人の人物だからと言われても、「何故髪型の変化に気づいたのか」が分からなかった。
で、小説を読んでみるとその理由がすぐに分かった。キョンも普通の日常に退屈してるんだな、と。一人称視点で描写される日常の風景が恐ろしくつまんなそう。
そう思うとキョンの心情を考えるのが楽しくて楽しくて。日常に退屈していながらも不思議なことなんて起こらないからそれを嫌々ながら受け入れようとする一方で、ハルヒの行動に迷惑しときながらも非日常が楽しくてSOS団から離れられない板ばさみ状態のキョンが可愛らしい。
閉鎖空間にハルヒと取り残された際に言った「こんな状態に置かれて発見したよ」以降の文がキョンの板ばさみの気持ちを如実に表していて面白い。「今までの暮らしぶりが好きだった」とあり、それは中学生活でも家族との暮らしでもなくて、ハルヒと出会ってからの僅か2ヶ月程度の高校生活のことであるけども、閉鎖空間なんてもんはさすがについていけねーよって感じで。

個人的な予想だけど、閉鎖空間の中に現れる巨人の行動はハルヒだけでなくキョンの意識と関係してそうだな。ハルヒの望みどおりにならなかったら閉鎖空間で巨人が暴れるはずなのに、キョンが「俺は(元の世界に)戻りたい」とハルヒとは反対の意見を言った時に巨人が破壊活動を止めている。そしてハルヒの「もっと不思議なことが起きて欲しいと思わなかったの?」に対し「思ってた」とハルヒの希望に沿う様な返答をしたら巨人は破壊活動を再開してる。
思うに、ハルヒキョンが同じようなことが原因で悩んだりしたら閉鎖空間が出来て巨人が暴れだすんじゃないかな。